転職では福利厚生は大切なポイント
福利厚生には2種類ある
新卒のときには気にもしなかったものの、転職する際の理由として挙げられる上位に福利厚生があります。福利厚生は、企業が社員の生活の質を向上させることを目的としたシステム全体をさします。法律で決められた最低限である法定福利と、企業が自身の判断で社員に提供する福利厚生の法定外福利があります。
法定福利は、雇用保険や社会保険など国が持つ制度で、会社を経営する際に守るべき法律に含まれます。これ以外の会社が任意に提供する法定外福利は、その会社での社員環境を決定するほどに重要な要素です。そのため、営業職の転職でも、今までの会社から移りたいと思ったきっかけになることも多くあります。
法定外福利とは何か?
法定外福利は、給与以外に社員が生活していくうえで様々な形で補助を与えるものです。なかには、収入は低くても福利厚生がしっかりしている会社があり、こういった会社は社員を大切にしているとも考えられます。
実際、日本的な家庭的な経営をしている企業には、手厚いものがあるケースが少なくないため、キャリアチェンジではポイントになることもあります。
たとえば住宅手当や独身寮、家族寮などを持っているケースです。住宅手当は1万円程度から10万円近く出るところもあり、これは収入に直接関係ある部分です。たとえ額面の給料は減っても、住宅手当が出る分、可処分所得が増えることもあります。
また、多くの企業が近年の不況で手放しましたが、独身寮や家族寮を守っている企業も多くあります。こういった寮は格安の家賃で暮らせるため、これも可処分所得が増えることになります。
転職では福利厚生も調べよう
営業職のキャリアチェンジでは、エージェントなどを通じて、どういった会社がいいか、そこへ入社を果たすためにどうしたらいいかを話し合いながら決めていくことになりますが、給与だけでなく福利厚生についても調べてもらい、会社選びのポイントに加えておくといいでしょう。
近年では給与ではなく、別の面からユニークなアイデアで社員の生活を後押しする施策を持っている会社もあります。ただし、福利厚生目当てというのがあまり全面に出てしまっては、あまり印象は良くありません。
面接などでは、仕事に対する熱意や、会社で営業成績を上げる決意などを語った後に、保険や年金などの福利厚生について確認させていただきたいという風に切り出すのがいいでしょう。正面から聞くのは避ける方が賢明です。
なかには、ユニークな施策を持っている会社もありますので、そういった場合には、ある程度話が固まってから訊きましょう。具体的なタイミングは転職エージェントなどと話し合うのもいいでしょう。